【クイズで学ぶBCP】BCPを策定するにあたり、最初に取り組むべき脅威の種類は?

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問題

 

BCPを初めて策定する際に、対象とする脅威の種類として、一般的に選択すべきと考えられるものは次のうちのどれでしょうか?

 

  1. 南海トラフなどの大地震
  2. 台風などの風水害
  3. 新型インフルエンザなどのパンデミック
  4. 火災、爆発、汚染などの事故
  5. 情報漏えい、法令違反、テロなどの事件

 

理由も含めて、ぜひ考えてみてください。

 

 

解答&解説

 

一般論として弊社がおすすめしているのは、1. 南海トラフなどの大地震です。

もちろん首都直下型地震でもかまいません。

 

まず、このように脅威事象に基づいてBCPが前提とする被害を想定することを原因事象ベースでの策定と表現しますが、この問題は原因事象ベースでBCPを策定することを前提として出題しています。

この原因事象ベースと対峙する考え方が結果事象ベースというもので、脅威事象は特定せずに、建物の倒壊、設備の破損、従業員の出社不可などの結果として引き起こされる事態を特定してBCPを策定する考え方です。

日本では原因事象型、欧米では結果事象型で策定されることが多いようなのですが、弊社では原因事象ごとのBCP策定をおすすめしています。

それは、原因事象ベースで考えた方が、発生する事象の状況や頻度について想定がしやすく、結果として生じる複数の被害の間の整合性を保って被害想定が立てやすいためです。

 

さて、本題である脅威の種類の選び方に移りましょう。

初めてのBCPを策定する際に考えるべき要素として、策定したBCPを他の脅威に対するBCPに流用しやすいこと、BCP策定メンバーが脅威によってもたらされる被害の状況をイメージしやすいことなどが挙げられます。

これらの観点で見ていくと、風水害やパンデミックについては、発生を予見することができるため、発生が見込まれてからの事前の対策の比重が大きくなり、BCPの内容がそれぞれの脅威事象に特化したものになりやすく、他の脅威の種類への流用という点では不利になります。

事故については、バリエーションが広いため網羅的に作るのは難しく、一部は大地震によって引き起こされることが想定されるため、大地震BCPを策定しておけば流用で作成することが期待できます。

事件に関しても、バリエーションが広すぎて特定のケースにしか当てはまらないBCPとなってしまい、流用が困難であること、発生する事態をイメージしにくいことから、最初に作成するBCPには不向きです。

大地震は突発的に発生するため、基本的には被害の発生を受けて事業の継続復旧を図るBCPとなるため、同様の被害が生じる他の脅威事象に流用することができ、大地震の被害については一般的に広く周知されており、自治体の被害予想なども入手しやすいため、BCP策定のための事態の想定がしやすく、最初に選択する脅威の種類として最適であると考えられます。

 

いかがでしたでしょうか。

ぜひ貴社でも大地震BCPから策定を始めてみてください。

 

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