【クイズで学ぶBCP】BCP文書の適切なボリューム感(ページ数)は?

ユーザー ryoichi.ishihara の写真

問題

 

BCPを策定する際に作成する文書のボリューム感(ページ数)として最も適切なのは次のうちのどれでしょうか?

 

  1. できる限り詳細に漏れなく策定されるべきなので、ページ数が多いほど良い
  2. 各部署の見るべきページが10ページ程度になるよう、全体で50~100ページ程度が良い
  3. バインダー1冊に収まるよう、300ページ程度が良い
  4. 1枚の紙に収まるように内容を省いて、全社に配布できるのが良い
  5. BCP文書のページ数に正解はない

 

理由も含めて、ぜひ考えてみてください。

 

 

解答&解説

 

弊社では、5. BCP文書に正しいページ数はないと考えています。

 

個々の選択肢の解説に入る前に、良いBCP文書とはどういうものかについて考えてみましょう。

 

漏れのない精緻なBCP文書、簡潔で分かりやすいBCP文書、取引先等から評価を得られる重みのあるBCP文書、行動な対策が練られたBCP文書など様々な考え方があると思われますが、弊社では有効性の高い対策を実際に行動に移しやすいBCP文書が良いと考えています。

 

皮肉なことに、1.のように考えている企業のBCPは、役に立たないBCPの典型です。

確かにボリュームを増やしていけば、詳細に正確に記述することはできるでしょう。

しかし、脅威事象が発生した際に全てが予想通りの状況になるわけではありませんし、分量が多いことで記憶に基づいて行動することが難しくなり、やはり分量が多いことで記憶していない記載内容を探すことも困難になります。

結果として、とても緊急時には使えないBCP文書となってしまいます。

 

自社の独力で策定されたという企業のBCP文書は2.にあるようなボリューム感、コンサルタントに委託して策定したBCP文書は3.にあるようなボリューム感になるケースが多いと思われます。

しかし、どちらも結果的にそうなっているというだけで、そのページ数である必要があってのことではないでしょう。

この両者によるボリュームの差も、自力策定されている企業のBCP文書にはノウハウがなく最小限の内容だけが書かれていて、コンサルタントが策定するBCP文書には使い回しの尾ひれが大量についていることによって生じていたりしないでしょうか。

 

4.について、BCPの実行性を高めるためにはコンパクトな文書を全社配布することが大変有効です。

しかし、さすがにBCP文書全体を紙1枚で書ききることは現実的ではありませんので、BCP文書の本体はしっかりした内容で作った上で、エッセンスだけを抜き出したサバイバルカード(携帯型BCP、ポケットBCP等)を策定するべきと考えられます。

 

5.にあるように、BCP文書にこのページ数で作らなくてはならないという決まりはありません。

必要なことはしっかりと記載した上で、むやみに重要度の低い情報まで記述しないように優先順位付けすることで、有効性と実行性を高いレベルで両立することができます。

弊社のBCP文書フォーマットでは、視覚的な表現を多用することにより、文章で記述すると長くなる内容をコンパクトに分かりやすく文書化できるようにしています。

 

いかがでしたでしょうか。

コンサルティング会社に高いフィーを支払って壮大なBCP文書を作成したものの、有効なのかどうか分からない(と言っている時点で、有効性はないと思われます。)というお話を本当に頻繁にお聞きします。

BCP文書は分量ではなく内容です。

ぜひ貴社のBCP文書も見直してみてください。

 

コメントを追加