備蓄品選定のポイント

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東日本大震災の際に東京都内でも多数の帰宅困難者・帰宅難民が発生したこと、その後の災害発生時における行政の対応方針が、東京都帰宅困難者対策条例などのように、従業員を帰宅させずに事業所にとどめる方向に変わっていることを受け、安全が十分に確認されるまで各企業がオフィスに従業員を滞在させることを想定した備蓄の必要性が高まっています。
しかし、このニーズの高まりを受けて、参入業者が急増し、取扱業者、取扱品目ともに多数になりすぎたため、BCP、防災担当者様が必要な品目をリストアップし、調達先の業者を選定する作業が大変困難になっています。

当コンテンツでは、そのようにお困りの担当者様向けに、備蓄品の種類、選定時に考慮すべきポイントなどについてご説明し、備蓄品を調達する上で必要な知識のさわりをお伝えします。

 

主要な備蓄品の一覧など、より詳しい解説は、お役立ち資料ダウンロードで無料配布している資料をご覧ください。

 

備蓄品の基礎知識

地震などの災害時に、従業員が安全に会社内で待機できるようにするため、無事に帰宅できるようにするために、備蓄品は欠かせません。
また、東京都帰宅困難者対策条例では、企業に従業員の3日分の備蓄の努力義務が課せられています。
しかし、多種多様な品目が多数の会社から販売され、更にはセットにパッケージされた商品も無数にあるため、選定は非常に難しくなっています。そこで、備蓄品を適切に選定、調達していただけるよう、まずは備蓄品について理解を深めることからはじめたいと思います。

 

備蓄の基本

備蓄品がどのように役に立つのか、どのようなものをどの程度備蓄すればよいのか、備蓄品の選定、調達はどのように進めたら良いのかなど、備蓄の基本をご説明します。

 

企業の備蓄は、帰宅が困難な従業員が一定期間事業所内にとどまれるようにするための物資だけでなく、帰宅ルートの安全が確認できた社員を帰宅させる際の配布物、建物や備品の損傷、倒壊、転倒に備えた救助、救護用品などが対象となります。
貴社のオフィスの状態や従業員の就業状況、会社として災害時の初期初動対応、帰宅困難者対策をどのような方針とするかによって、備蓄するべき物品が決まります。
また、備蓄量の目安としては、東京都帰宅困難者対策条例にもあるように、3日分を設定することが一般的になっていますが、相当な物量となるため、よく検討する必要があります。

 

備蓄時の注意事項

備蓄を有効かつ効率的に行うためには、備蓄品の選定、保管、更新を適切に実施する必要があります。

 

  • 選定時の注意事項
    配布方法、配布量の方針を予め決めて、備蓄品目、備蓄量を決めないと、配布時に混乱をきたすことになります。
    各品目の消費期限を揃えて調達しないと、個別に消費期限を迎えて、品目ごとに調達する必要が生じ、手間もコストもかかります。
    備蓄品の中には、OEM、代理店販売などにより多数の会社が同じ商品を扱っているもの、販売会社によって要否の見解が分かれるものがありますので、複数社から見積を取得しないと、金額、内容共に妥当性が低くなる可能性があります。
  • 保管時の注意事項
    備蓄品の多くは保存用に密閉されていますが、温度、湿度、粉塵などの保管環境を適切に保つことが望ましいです。
    備蓄品は、丈夫な箱に入れて適切な積み上げ方をする、棚に整理するなどして、荷崩れしにくくしておかないと、地震の際に散乱して、持ち出しに時間がかかったり、保管場所の入口をふさいでしまったりします。
    事業所等の建物が新耐震基準を満たしていない場合、強い揺れで倒壊したり、立ち入りが規制されたりするおそれがあるため、備蓄品は予め配布し、地震の際に個人で持ち出すようにすることを推奨します。
    備蓄品の使用期限は、購入時からではなく、工場出荷時からの期間で設定されている物が多いため、購入記録などではなく、現物で確認することが望ましいです。
    備蓄品は、使用期限まで放置するのではなく、定期的に保管状態の確認をすることが望ましいです。
  • 更新時の注意事項
    備蓄期限切れの備蓄品は、廃棄してしまうのではなく、災害発生時の訓練も兼ねて、配布して消費することが望ましいです。
    備蓄品を更新する場合は、消費期限切れの食品を配布してしまったりしないよう、余裕を持った日程で実施することが望ましいです。
    備蓄期限切れになる備蓄品を廃棄、配布する場合は、新しい備蓄品が納品された後で実施するようにして、備蓄品の在庫が途切れる期間が生じないようにしましょう。

 

備蓄品の選定、調達

多数の販売会社から、多数の備蓄品が提供されている中で、自社に合った最適な商品を選定するためには、適切なプロセスに沿って選定を進めることが必要です。
ここでは、備蓄品を十分に比較評価しつつ、効率的に調達するための、選定、調達の進め方についてご説明します。

 

備蓄計画の立案

備蓄を適切に行うには、きちんとした備蓄計画を立てることが欠かせません。
どのような備蓄品をどれだけ調達し、どのように管理するのかについて、備蓄計画の立案のポイントをご説明します。

 

配布方針の決定

備蓄量は、どのような方針で備蓄品の配布を行うのかによって決まります。

この配布方針として、以下を決めておく必要があります。

 

  • 配布対象範囲
  • 備蓄品目
  • 配布基準
  • 配布方法
     

補充・更改サイクルの設定

備蓄品は、従業員の増加による補充、使用期限の到来による更改などがあるため、繰り返し購入する機会が発生します。
以下のポイントを押さえ、この再購入を効率的に実施できるように備えておくことが、将来的な業務負担を軽減することにつながります。

 

  • 購入間隔の設定
  • 使用期限の把握
  • 循環方針の決定
     

備蓄対象者の確定

無駄のない備蓄を行うために、備蓄形態別の対象者の人数を明確にすることが有効です。
1人分にまとめた備蓄品を事前配布する対象者、有事の際に品目ごとの備蓄から配布する対象者の人数を確定する必要があります。

 

備蓄量の決定

上記の事項を踏まえて、まずは品目ごとの必要備蓄量を算出します。
次に、事前配布分でカバーされる備蓄量を算出して、残りを一括備蓄分で確保するようにします。
備蓄量のうち、既存の備蓄品で賄える分を除いた分が今回購入が必要な備蓄品ということになります。

 

選定、調達プロセス

備蓄品を選定するにあたり、どのような手順でどのようなことを検討する必要があるかについてご説明します。

 

備蓄品の選定、調達プロセスは、他の調達品と同様、下記のような手順で進められると思われます。

備蓄品は、品目、販売会社ともにかなり多数あるため、担当者が自力で情報収集するのは相当な負担になります。

また、セット販売されるケースが多く、商品の標準化が進んでいないことから、比較にもかなりの工数、知識が必要になります。

 

 

備蓄品の調達においても、内部統制の観点から、複数社から見積を取得し、最適な業者を選定することが求められる企業は多いと思われます。
しかし、備蓄品は商品内容の標準化が進んでいないため比較検討が難しい、提供する企業が多いためどこに見積を依頼すべきかの判断が難しいといった問題があり、担当者の負担が大きくなります。

そのような負担を軽減するために社外のコンサルタントの知見を活用することも有効な策であると思われます。

 

主要な備蓄品の一覧など、より詳しい解説は、お役立ち資料ダウンロードで無料配布している資料をご覧ください。

 

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