事業協同組合のBCP策定支援  其の①

中小企業庁の平成26年度補正予算「中小企業・小規模事業者事業継続力強化支援事業」に選定された

全国中小企業団体中央会様の派遣専門家として山梨県中小企業団体中央会様より依頼をうけ、

山梨県山砕石事業協同組合様のBCP策定ワークショップ(組合員3社、同時策定)を支援させていただきました。

 

今回のBCP策定支援の概要と、本年1月に山梨県山砕石事業協同組合の全組合員に講演させていただいた様子が、2月15日発行の「日本砕石新聞」(日本砕石新聞社)に掲載されました。

 

組合員の皆さんとの真剣に楽しく取組んだ3ヶ月をふり返って、

事業協同組合のBCP策定と山砕石業のBCPの特徴について、コンサルタントの佐藤雅信がシリーズでご紹介します。

 

 

山梨県山砕石事業協同組合様は、BCP活動が災害復旧という砕石業が担う重要な使命の遂行面だけでなく、

○組合員企業の経営改善

○顧客からの信頼・評価の向上

○人材育成

にも寄与する事をご理解され、傘下組合員3社がモデルとしてBCP策定に取り組まれました。そして取組み内容をBCP講演会を通じて全組合員に理解を深め、今後も計画的に組合員企業のBCP策定に取組まれようとされています。

 

 

今回のBCP策定支援は、

事業協同組合事務局とモデル組合員のそれぞれの実態に沿ったBCP策定をワークショップ形式で実施いたしました。

BCPの知識がほとんどない組合員とともに3ヶ月のワークショップ(4回実施)で、文字通り知識ゼロからの取組みでした。

 

今回、私のBCP策定支援の手法は、昨年弊社が出版した「知識ゼロから始める超実効的BCP」に基づくものです。

https://bizsupli.jp/node/150

 

まず、ワークショップの進め方からお話します。

BCP策定ワークショップに参加した組合員の皆さんは、各社幹部の方々であり超多忙な時間を調整して参加されましたので、

1回のワークショップの時間は2時間以内(現場確認回のみ3時間)としました。

BCP策定ワークショップへの参加が日々の業務に影響を与えては、本末転倒となりますので、限られた時間で検討・作成に徹しました。

時間内で出来なかったことは、次回開催までの検討事項(宿題)を決めて、メンバーは業務の合間に検討、作成、不明な点は電話やメールで確認しながら取組みを進めました。

 

BCP策定支援スケジュールと概要は、下図をご覧ください。

 

 

第1回のワークショップでは、

まず、弊社BCPセミナーでも冒頭で実施しているBCP基礎知識の解説と災害ビデオ「阪神淡路大震災」を視聴し、

災害(大地震)のイメージをメンバーに持ってもらいました。

しかし、一般論を述べるのでは、睡魔との闘いになりますので、被災のイメージから自社が被災する被害想定とともに、

「事業を継続すること」について検討をしました。これは、第1回のポイントです。

 

BCP策定は基本方針を決める事が重要となります。

漠然と、従業員の安全を守る…、顧客の信頼を守る…、社会・近隣への貢献…と設定したのでは、その後の策定活動にブレーキがかかります。

このことについて、「BCP基本方針における目的、目標の設定に関する考え方」で解説しておりますので、詳細な説明は省略します。

https://bizsupli.jp/node/158/

 

弊社は、BCP基本方針を弊社が開発したBCP Mapを用いて検討・作成し、BCPとして取組む基本方針を明確にしています。

https://bizsupli.jp/node/66/

 

BP Mapの作成において、事業を継続するために必要な要因について、利害関係者ごとに簡潔に表すことでBCP取組みの「企画書」が完成します。

単に、いわゆる「重要業務」をいつまでに復旧するのか、ではなく会社(組合員)の事業が継続をするために、

利害関係者のうち例えば、顧客(依頼主、販売先)の事業を継続するために自社(組合員)は何をすればよいのか。

また、顧客に提供するサービスが成り立つには、自社のみならず協力会社や仕入先からの提供(仕入)が不可欠ですので、それらの協力会社や仕入先からどのような提供が必要なのか。

また協力会社や仕入先に対して自社は何をしなければならないか。など、自社を取り巻く利害関係者ごとに事業を継続するために(するのに)必要な要因について、まとめたものがBCP Mapとなります。

組合員の各メンバーも、ワークショップが始まった直後は、聴きなれないBCP用語に戸惑った表情でしたが、自分の会社について「利害関係者」を洗い出し、事業継続に必要な要因について、

言い換えるならば「事業を継続するのに必要な事」「事業を継続するとはどのような状態」をイメージすることで、皆さんが余裕の表情に変わってゆきました。

描かれていることは、自分の会社、自分達の仕事のことであり、難解なBCP用語や防災用語ではなく、毎日使っている言葉なのですから。

 

BCP基本方針をBCP Mapに表現できたら、

事業を継続するための自社の組織の役割、取組みを「BCP概要(BCP Framework)」にまとめます。

BCP概要は、いわばBCPの設計図と言えるものです。

 

BCP概要が完成したらBCP策定のゴールは明確になり、メンバーの頭の中にも明確なゴールがイメージ出来ていました。

第1回のワークショップと次回までの宿題は以上となりますが、実はこの時点でBCP策定は山を越えているのです。

 

次回以降は、BCP完成までの流れ、砕石業BCPのポイントと組合BCPの策定についてお話いたします。

 

ご不明な点がございましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。

 

 

 

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